2011年6月21日火曜日

静岡の緑茶 フランスで基準オーバー

619日の新聞の夕刊によるとフランスはシャルル・ドゴール空港で、日本から輸出された緑茶から基準値の2倍を超える1㌔当たり1038ベクレルの放射性セシウムが検出され、廃棄処分すると発表したとある。
欧州連合(EU)の基準値は1㌔当たり500ベクレルである。 EUは東北3県を含んだ12都県で生産された食品は、放射線基準値以下であることを示す証明書の添付を義務付けていたが、静岡県は対象外だったそうである。 

静岡県知事は「情報を確認し、早急に輸出ルートを調査する」と、あたかも県内では厳格に管理しているという趣旨の発言をしている。 また、同県の経済産業部は他県産又は海外産の茶葉を加工して出荷する場合も有ると発言している。 県内の茶商組合長は「過去にも産地や数値が違っていたことも有る」と発言していた。

翌日、21日の新聞では静岡県の発表として、輸出時の証明書では同県御前崎市の茶商工業者が製造したものであった。 玄米茶であり、重量比で45%の玄米を占めている。 玄米は昨年の生産品である。 
茶葉は「自主検査」を行い、基準値は1㌔当たり500ベクレルであり、EUの基準と同じである。
県は業者に対してフランスより対象の玄米茶の回収を要請するとともに、国内に有る在庫品のサンプルを公的検査部門に検査を依頼する方針だという。
新聞社の調査ではフランス側の検査結果に疑問を抱いている。 自主検査では茶葉を6回検査し、最高値でも1㌔当たり約400ベクレルだったそうだ。
茶葉は玄米茶中では宅半分にあり、フランスの検査結果は基準値の2倍だったというのだから信じられない話である。 早く真実を知りたいものである。

我々も消費者として、この問題は無視できない話である。 茶葉に限らず、食品全般に及ぶ話である。 「自主検査」に問題がなければ幸いである。 
テレビを見ていても、例えば放射能の検査でも、自治体の測定者のサンプリングの仕方などは
日本の製造業に携わった人間にとっては、あれで良いのだろうかと思う。
工業製品で有れば、例えば「長さ」の測定などは高精度を要求する場合には、検査(測定)を担当する作業者は,その精度の度合いに応じて適格者を指名する。 
旧労働省の管轄のもとに「技能検定」という国家試験制度が有り、60種目以上に細分化されている。 技能レベルも数段階に評価されている。 対象によって異なるが、「分析」という科目で有れば、「サンプリング」の仕方から資格検定の対象になる。 
そもそも、この様な制度は欧米の模倣である。 
現在、欧州では「EU規則」などが立派に整備されえているはずである。 国境を超える活動は相手国・地域の「規則」や「標準」をよく検討すべきだと思う。

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