2011年6月19日日曜日

国際科学オリンピック


高校3年生を対象とする「国際科学オリンピック」が世界規模で毎年開催されている。
1959年に7カ国で「数学オリンピック」を開催し、それ以降「物理」「化学」「情報」「生物」と科目も拡大され、参加国は科目にもよるが100カ国と言うのも出てきた。
最近は「科学」以外にも拡大され、「哲学」「天文学」「地理」「言語学」なども登場してきた。 「言語学」オリンピックなんて、どういう内容なのだろうか。

科目によって企画が異なるようであるが、「数学」オリンピックでは中国は「国際大会」への参加は1985年からである。 1990年に北京で開催された「国際大会」の参加者は6人中5人が金メタルを獲得した。 総合点で旧ソ連、米国を上回る1位となり、当時の江沢民総書記らが参加者を賞したという。
2010年の成績は上表の如くである。

中国では「科学オリンピック」の参加者は5科目で4050万人であり、「地方大会」を含めると100万人を超えるという。 日本ではここ数年参加者が急増しているが、まだ1万人程度で有るそうだ。

中国では「地方大会」の上位に選抜された参加者は半年前に「志望大学」の合格通知を取得できる学生が多いという。 「青田買い」である。 
「数学」オリンピックの「国際大会」は今年7月にトルコで開催されるが、「国際大会」の参加者は国内の志望大学の「内定」などには余り興味がない。 「国際大会」で上位に入賞して、アメリカの優秀な大学へ留学することが目標である。

中国の教育当局としては「国際大会」参加者の多くが留学後、海外で活躍して、国内に戻ってこないことが悩みであるという。 優秀な人材の帰国を促す政策造りに取り掛かっているそうだ。 いわゆる「知能流失」防止策である。

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