今回の東日本大震災発生の一週間ほど前に警視庁は2010年の全国の自殺者数を発表した。 3万1690人であり、13年間連続で3万人を超えたが、昨年より3.5%であった。 だが、9年ぶりで3万1千人台になったそうである。 男女比は男性7割、女性3割である。
自殺年齢は大半が40歳以上である。 年齢による責任感や体調不慮による失望感などが主因であろう。
原因別では「健康問題」が47%、「経済・生活問題」が22%、「家庭問題」が14%、「労務問題」が8%などで97%となる。
秋田県は15年連続で全国ワースト・ワンだが、過去5年間の減少率の平均値は全国で最も高いそうである。 秋田県のNPO法人「蜘蛛の糸」は多重債務者や中小企業の経営者対策、富山市保険所は美容師・理容師対策、長崎県の県央保険所や同県大村市はスナックのママさん対象に重点を置く「ゲートキーパー」制度を展開するなど各自治体の努力の成果であるそうだ。
1900年~2006年間の100年間の10万人に対する自殺者数のデータである。 日本は15人~20人の間を振れているが、1945年~1960年間の上昇は戦後の混乱期とGHQによって与えられた自由思想の再抑制などが関係しているのではなかろうか。 近年では1998年以降の急激な上昇はバブル経済の崩壊と無関係ではないだろう。
ドイツの1925年~40年間の自殺数の急上昇は第一次大戦後の多額の戦争賠償とナチス台頭と無関係ではないと思われる。
ロシアは40人近くに張り付いている。 ハンガリーは40人超えまで上昇したが、最近は日本の数値に近づいている。 日本、韓国で20~25人、フランスが約15人、アメリカ、カナダ、ドイツ、スウェーデン、オーストラリアのグループの国は多く約10人であり、日本は2倍以上である。 最後のグループがイギリス、イタリアで約5人である。
最新のデータに基づいた2010年の国別10万人当たりの自殺数は下図であり、日本は6位にランクされ、先進7カ国では1番である。
ドイツの1925年~40年間の自殺数の急上昇は第一次大戦後の多額の戦争賠償とナチス台頭と無関係ではないと思われる。
ロシアは40人近くに張り付いている。 ハンガリーは40人超えまで上昇したが、最近は日本の数値に近づいている。 日本、韓国で20~25人、フランスが約15人、アメリカ、カナダ、ドイツ、スウェーデン、オーストラリアのグループの国は多く約10人であり、日本は2倍以上である。 最後のグループがイギリス、イタリアで約5人である。
最新のデータに基づいた2010年の国別10万人当たりの自殺数は下図であり、日本は6位にランクされ、先進7カ国では1番である。
上記を世界地図で色分けすると、下のようになる。
不謹慎な比較かもしれないが、想定外の天災と言われている東日本大震災の現在の死傷者と行方不明者数が約2万8千人で有るので、2010年の自殺者数はこの約15%増の数値である。
東電の原発事故と東日本大震災の物的損失を別とした人的問題に限定すれば、自殺による遺族や関係者の悲しみは今回の大災害に勝るとも劣るものでない。
年間3万人以上の自殺者数が13年間も続いていることは、日本にとって本当に大きな“天災”が毎年続いていると思う。
東電の原発事故と東日本大震災の物的損失を別とした人的問題に限定すれば、自殺による遺族や関係者の悲しみは今回の大災害に勝るとも劣るものでない。
年間3万人以上の自殺者数が13年間も続いていることは、日本にとって本当に大きな“天災”が毎年続いていると思う。
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